「こんなに気を遣っているのに、伝わらない」アラフォー世代が感じる“若手との距離感”と心の疲れ

■ ご相談内容
アラフォー世代のYさん(仮名・40代)は、
これまで厳しくも誠実な育成環境の中で社会人としてのキャリアを積んできた方です。
そんなYさんが今、心に疲れを感じているのは「若手との関係性」でした。
現在、10歳以上年下の新入社員とチームで働いているが、価値観の違いが大きく戸惑っている
感情的にならないように言葉を選びながら関わっているものの、返ってくる言葉は無神経で、かえって傷ついてしまう
以前は感じていた“やりがい”や“育てる楽しさ”が薄れ、仕事への熱量も落ちてきている
チームワークを大切にしたいが、若手のエネルギーが感じられず、育成の手応えがない
上司は多忙で相談しづらく、孤独感も強くなっている
「今の若者の質が変わってしまったのでは…」という不安が募り、会社の未来まで心配になっている

■ カウンセリングでのやりとり
Yさんのお話には、怒りや不満よりも、
「これだけ考えて、向き合っているのに、報われない」
という静かな痛みが込められていました。
「ちゃんと配慮してるつもりなんです。でも、若い子たちは“何言ってんの?”って顔で返してきたりして…
なんか、ひとりで空回りしてる気がしてきて」
私はまず、その“頑張っているのに伝わらない”という感覚を受け止め、
Yさんがリーダーとして、どれだけ丁寧に相手と向き合おうとしてきたかを言葉にしました。
「Yさんの中には、“ちゃんと育てたい”という真剣な気持ちがあるからこそ、このギャップに苦しくなるんですよね」

■ 心が軽くなるためのヒント
「相手の反応=自分の失敗」ではないという視点
若手が無表情・無反応であることは、必ずしも“伝わっていない”わけではない。
「相手がどう受け取っているか」よりも、「自分がどう届けたか」の視点に意識をシフト。
自分の言葉が“ちゃんと自分らしく届いたか”を大事にする。
「若手の変化」は“社会全体の流れ”であって、“Yさん個人への反抗”ではない
今の若者は“やる気がない”のではなく、“傷つかないように反応を抑えている”ケースも多い。
「無神経な言葉」に見える発言も、“距離感がつかめない不器用さ”かもしれないと補足。
「育てること」の意味を少しずらす
「自分が変える」「成長させる」ではなく、
「相手が変化していくプロセスに“関わる”」という意識へ。
自分がやったことがすぐに形にならなくても、“土に蒔いた種”のようなものと認識するワーク。
自分の心を“放電”させる習慣をつくる
疲れた心に必要なのは、“戦略”ではなく“回復”。
「週に1回だけ、“自分のためにだけ使う時間”を意識的に入れる」ことを提案。
好きな音楽、誰かに話す、温かい飲み物、書き出す、何もせずぼーっとする…など、心を“ほぐす時間”を設計。

■ 蒼野温子としての総括
世代間ギャップのストレスは、「価値観の違い」ではなく、
「真剣に向き合っている人ほど傷ついてしまう構造」にあります。
Yさんのように、丁寧に育てようとする人ほど、
「なぜ伝わらないのだろう」「もう自分の時代は終わったのかも」と、
無意識に“自分を責める方向”に思考が進んでしまいます。
でも、
リーダーとは、相手を変える人ではなく、“関わり続ける姿を見せる人”でもあるのです。
カウンセリングでは、
「こうすれば相手が変わる」ではなく、
「まず、自分の心が消耗しすぎない関わり方」を一緒に探します。
Yさんは今、「ちゃんと届いてるかはわからなくても、自分のスタンスは貫いてみよう」
そう小さく方向転換しながら、リーダーとしての“新しい関わり方”を模索しはじめています。

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