「頑張ってるのに、うまくいかない」キャリアの不安と“できない自分”との向き合い方

■ ご相談内容
転職して約1年。職場にも仕事にもある程度慣れてきたものの、
自分の中では“思ったように結果が出せていない”という焦りを感じているAさん(仮名・30代)。
新しい職場で任された仕事が最後まで完遂できなかったことがショックだった。上司との連携もうまくいかず、途中でプロジェクトが終了してしまい、迷惑をかけたのではないかという不安が残っている周囲と自分を比べ、「自分には能力がないのでは」と自信を失いかけている実は人一倍責任感が強いが、同時に“助けを求めること”が苦手で、つい一人で抱え込んでしまう。年齢的なことや経験不足への不安から転職にも踏み切れず、八方塞がりの感覚がある。

■ カウンセリングでのやりとり
Aさんは、話しながら何度も「すみません」「私が悪かったんだと思います」と自分を責めるような言葉を口にしていました。
「みんなができていることを、私だけできない気がして…もっと頑張らないとって思うんですけど、空回りしてるような感じで…」
私はまず、「Aさんが努力していないわけでは決してない」という事実を明確に伝えました。
「“頑張らなきゃ”と思っている時点で、すでにすごく頑張ってるんです。でも、人は“頑張る方向”を少し間違えると、自分を追い詰めてしまうことがあるんですよね」
そして、うまくいかなかった出来事は「能力のなさ」ではなく、
“今のやり方ではうまくいかなかった”というだけの事実であることを一緒に整理していきました。

■ 心が軽くなるためのヒント
「できなかったこと=ダメ」ではなく、「今のやり方が合わなかった」と捉える練習
結果だけを見て「自分には向いていない」と判断する癖に気づき、
“やり方”や“サポートの使い方”の視点に切り替えることで、評価基準を修正する。
“できない自分”を受け入れる強さを育てる
すべてを自分ひとりで抱えることは、実は「弱さの隠し方」でもある。
「できません」「助けてください」と言える人ほど、実は信頼されやすいという実例を紹介。
Aさんにも「誰かに相談できた瞬間」を思い出してもらい、体験として納得してもらう。
“人に頼る練習”を始めるためのステップ
自分が苦手だと感じる仕事・頼りやすい人・安心して話せる雰囲気の時など、
「どうすれば頼れるか」の条件を一緒に洗い出す。
実際に「明日、これだけは声に出す」と決める“小さな行動”を設定。
「転職したい」気持ちの正体を整理する
転職=逃げではないが、“何から逃げたいのか”を言語化しないまま動くと後悔につながる。
今の職場での成長と挑戦の可能性、今の自分に何を求めているかを明確にする。
“環境”ではなく、“自分の軸”から次の選択をすることが大切であると共有。

■ 蒼野温子としての総括
「できない自分」を責めてしまう人ほど、
本当はとても責任感が強く、人の信頼を裏切りたくないと願う優しい人です。
Aさんのように、
「ちゃんとやりたい」という気持ちが強い人ほど、
“助けて”と言えない自分を責めてしまいがち。
でも、成長するということは、
「自分の弱さを認めて、それを扱えるようになること」でもあるのです。
カウンセリングでは、
自分の“内なる厳しさ”に気づき、それを少しずつ緩めていくサポートをしていきます。
「何もかも一人で抱え込まなくていい」
そう実感できるようになると、
視界も人との関係も、ふっと軽くなっていきます。

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